エレメンタリーホームズ＆ワトソン in NY #11 「命の洗濯」

「命の洗濯 / Dirty Laundry」

ワトソンの契約期間も後10日足らずに・・。だがキッチンは荒れ放題でカビ
生え放題の始末。これで大丈夫？

ブツブツ文句を言いながらホテルのメイド二人が洗濯室に来て回っている
洗濯機を開けるといきなり女性の死体が飛び出してきて、メイドは腰を
抜かしまくる。

事件の連絡を受けてホームズ達も現場に到着。今回の犠牲者はホテルの
支配人テリ・パーセルという女性。メイドが回る洗濯機から発見した。
テリの評判も良く、部屋も特に不審な点は見当たらなかった。

グレッグソン警部らと共にホームズ達もテリの自宅へ出向く。彼女の夫
オリヴァーに話を聞く。ホームズはソファーの弛み具合や寝室の状態から
夫婦間はしっくりといってなく、夫は失業中という事まで速攻で見抜く。
ワトソンは娘に話を聞くがかなり動揺している様子だった。

ワトソンは向かいの庭で芝のせん定をしている近隣住民の女性を見て、
彼女ならゴシップ好きそうだと言って話を聞く。案の定テリの家に通う男性を
見てテリの浮気相手だと感づいて写真に収めていた。彼女は男前の浮気相手
だと言うと、すかさずホームズ節炸裂「ホントだ。特にナンバープレートが」

写真の男性は車から地雷撤去の慈善団体職員だとわかりベル刑事らと直ぐに
話を聞く。ホームズはしつこく下の関係を尋ねるがあくまで団体への協力だけ
の付き合いだっと言われる。アリバイも立証されて不満タラタラ。

ベル刑事の情報でホテルに娼婦が客を連れて出入りして苦情が出ていて
テリがその連中を追い払ったらしい。その関係者が彼女を殺害したのか？

ホームズはワトソンを連れてホテルへ出向き早速それらしき娼婦に声を掛ける。
だが返ってきた答えは意外なものだった。追い払ったフリをして実は裏口から
手引きしていたのだった。だからその関係者がテリを殺す筈はないと言われる。

警部の調べによるとテリは娼婦の証言通り裏で手引きして商売をさせて裏口
から帰らせていた、それも無報酬で。だが一人だけ酒癖が悪く追い払われた
娼婦がいたが今は服役中らしい。

ホームズはテリの自宅の部屋を再調査すると机の中にあった化粧用コンパクト
の中にUSBメモリが仕込まれていたのを発見する。それは隠しカメラの映像で
ホテルで娼婦と楽しむ男性達の映像だったのだ。無報酬の筈が実はこの映像を
ゆすりのネタに使っていたのだ。すると娼婦と一戦交えた客全てが捜査対象に
なってしまう。

ホームズは映像を全て家に持ち帰り見始めるが、予想に反してエロは少なく・・
もとい娼婦は登場せず男性客一人が部屋に入るだけの映像が多かった。そして
ワトソンにテリの娘カーリーから電話が入り、母親テリの事を話そうとするも
父親を見てカーリーは電話を切る。

ホームズはカメラ映像を速攻で見終えて次はテリのPCに入っている写真を見ていた。
どれも普通の退屈な家族写真だがどれも要領がデカ過ぎる。これは写真に別のデータ
を埋め込んでいるのだ。直ぐに解析してそのデータを見ると、ある映像だった。
それはホテルの部屋で中年男がフランス語で話している。仏語のわかる（！）
ホームズはその内容に驚いて直ぐに警部に電話する。

捜査は思わぬ方に展開する。パーセル家に急行する警部ら捜査チーム。丁度家を
出たばかりのオリヴァーを追求する。実は先の仏語の映像は政治家達の極秘の
会話だった。テリは売春で噂の広がったホテルに外国の要人達が来て極秘の
話し合いをしている様子を盗撮していたスパイで、夫も同様に以前勤務していた
会社で情報収集をしていた。その会社は国防省と契約していたのも判明。身分が
バレる前に辞職していたのだった。そしてホームズは彼らのクセ等からロシアの
スパイというのも見抜く。

署では聴取が始まるが殺人は警察、スパイ行為はFBIとの合同捜査になった。
ワトソンは行方不明になった娘のカーリーの身を案じる。ホームズはカーリーが
誰といるか？ピンとくる。

ホームズは慈善団体職員の男シルヴァーに会って「あんたもスパイだろ？」と
かますが「何の事やら〜」と、とぼけ倒す。PCを見てもファイルが幾つか削除
されていた。

ホームズも同席の元、オリヴァーの聴取が再開される。彼はロシアのスパイだと
認める。そしてテリと共同任務につく為に彼曰く愛のないSEXでカーリーが生まれた。
任務の上での仮面夫婦だけに愛情はないが娘は愛している。だから娘に告白しよう
としたらテリとシルヴァーに反対された。

カーリーはワトソンに会って真実を話し始める。彼女はミシガン大への進学が
決まったのにテリはジョージタウン大へ行けと言う。そして自分達の身分を
明かされた。そして口論になって突き飛ばすとグッタリした。そこへシルヴァーが
現れて、逃げた方がいいと説得されて逃げたと言うのだ。

警部らはFBIに拘束されたシルヴァーを追求するが完全黙秘。おまけに刑務所には
入らないとぬかす。彼らはロシアにいるアメリカ人政治犯との交換になるとほざく
のだ。呆れて帰る警部達。

カーリーが殺人罪に問われるのが納得いかないワトソンは資料を読み直して考える。
ホームズはテリの検視写真で手の指が骨折しているのを発見し、誰かを殴ったのに
気づく。そして現場で押収された万年筆の写真を見てピンとくる。

ホームズは再度シルヴァーを聴取する。現場で回収した万年筆はシルヴァーの物
だった。実はカーリーが突き飛ばした時テリはまだ生きていた。それをシルヴァーは、
まずカーリーにテリが死んだと信じこませて逃がす。そしてまだ息のあるテリを
殺した。抵抗した時に彼の万年筆を奪って刺したが折れただけだった。だがその際、
インクが漏れていてそれは透明インクだった。なので蛍光ライトを持参して、彼の
当時着用していたシャツを照らすとインクの染みがあった。死体にもインク染みが
あったのだ。これで彼は当分の間アメリカからは出国出来ない。ガックリとうな
だれるシルヴァーだった。